2016.09.10
現地校での10日間は、本当に素晴らしいものでした。我々のためだけに実践的な英語を教えて下さる先生、一人ひとりにつきっきりでサポートしてくれるバディの生徒たち、そして親切な先生方に加えてツアー全体のお世話を細やかにしてくださるコーディネーターの方、あらゆる環境が彼ら彼女らの研修を支えてくれています。あとはいかに自分の気持ちをポジティブにするかなのですが、それが日本人(特に鳳高生?)には難しい。最初の頃は英語の授業でもなかなか大きな声が出ず、「Big Voice!」と喝を入れられることもしょっちゅうでした。もちろんバディとのやりとりや、ホストファミリーとの会話も最初は全然できない様子で、登校してくるたびに昨夜のことを嘆く生徒が山ほどでした。
ところが日が経つにつれ、彼ら彼女らの様子が変わっていきます。最初は嘆いてばかりだったのに、「昨日は少し話せた!」「言われていることがわかるようになってきた!」などなど。顔の表情も徐々に明るくなっていき、「なんとかなる」「せっかくなんだから頑張らなきゃ!」という前向きな姿勢がどんどん出てきました。それでも、週末を迎える前はやや緊張の面持ちです。平日は、登校すれば鳳高校の仲間にも会えるし、付き添いやコーディネーターの方に愚痴をこぼせますが、週末は完全にホストファミリーと過ごす2日間。どうなることかとそれなりに不安があったことでしょうが、それも何なくクリア。それぞれ手厚いおもてなしを受けて、心が通い、一層自信が深まる2日間になったようです。
現地校で過ごす最後の3日間は本当にあっという間でした。迎えた最終日。すっかり情が移ったバディやホストファミリーとのお別れは、やはり辛い様子でした。涙が溢れてうまくお別れの言葉が言えない生徒もちらほら。それだけ一生懸命、夢中に過ごした証だなと思わずもらい泣きをしてしまいました。
帰国に向けての道中は、行きとは大違いでした。あの頃に感じたギクシャクした感じは微塵もなく、全員がフレンドリーな雰囲気で、男女の隔たりもなく談笑している姿はなかなか微笑ましいものでした。
わずか2週間という短い研修期間でしたが、一人ひとりが成長していく姿を目の当たりにでき、付き添いをさせてもらってよかったなと感じています。それぞれが経験したもの、身につけたものは間違いなく一生の宝ものになったと思います。きっと、いつかどこかで役に立つに違いありません。参加者の今後の活躍を期待するとともに、この研修が今後も続けられることを願ってやみません。