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校長徒然2026.04.08

入学式 校長式辞 2026/04/08

 桜の花が今を盛りに咲き誇り、生きとし生けるものの息吹(いぶき)を感じる今日の佳き日に、晴れて入学の刻を迎えられた鳳高等学校第81期229名の皆さんご入学おめでとうございます。皆さんをお迎えすることができ嬉しく思います。改めて、皆さんのこれまでの努力を讃えるとともに、心よりお祝い申し上げます。
 本校は、大正十一年(1922年)大阪府立第14中学校として創設され、創立百年を越える歴史ある学校であり、これまで社会のリーダーとして活躍する多くの卒業生を輩出してきました。旧制中学校の頃にできた綱領(校訓)「誠実・剛健・進取」これら創立当初の精神は、「赤とんぼの」作曲家でもある山田耕作氏の校歌からもうかがい知ることができます。ここ鳳高校では多くの生徒が部活動で躍動し、文武両道をめざしながら研鑽を積んでいます。昨年はみなさんの先輩が、「高校生政策甲子園」において最優秀賞をいただき、首相官邸を訪問、する機会を得ることができました。
 今日の日を待ちわびながら、みなさんが入試の際、提出した「自己申告書」を読ませていただきました。そこには、これまでみなさんが歩んできた人生とともにこれからの「夢」が書かれていました。
 大切にしてきたもの(思いやり)(あきらめない心)(責任感)(メリハリ)(気づく力)…あたたかな言葉がありました。
 将来については、様々な職業とその理由が綴られていました。まだ見つけられていない人も、ここ鳳でやりたいことや夢をみつけ、その土台作りをしてください。応援しています。

 保護者の皆様、お子さまのご入学、誠におめでとうございます。お子さんは人生において最も多感な高校生という時期をここ鳳高校で過ごします。一人ひとりが明日への希望を持ち、それぞれの花を大きく咲かせることができますよう、われわれ教職員一同、全力で教育活動に邁進することで、生徒の皆さんを支援してまいります。ただ、彼ら彼女たちの健(すこ)やかな成長のためには、学校とご家庭との相互信頼と密接な連携が不可欠です。各ご家庭におかれましては、勉学はもとより、時間や規則を守る、挨拶するというような基本的な生活習慣についてご指導いただくとともに、学校の指導方針・経営方針をご理解の上、ひとかたならぬご支援とご協力を賜りますよう、どうぞよろしくお願い申し上げます。
 入学にあたり、皆さんに、私からひとつの詩を贈ります。この詩は、中原中也という詩人が皆さんと同じ十五歳の春に、その気持ちを心象描写したものです。私が好きな詩でもあり、国語教師としてスタートした時、出席簿の裏に貼りつけ、勇気づけられた、そんな詩でもあります。穏やかでたおやかな十五歳のこころのまま聴いてください。

「吹く風を心の友と」 中原 中也
吹く風を心の友と
口笛に心まぎらはし/私がげんげ田を歩いてゐた十五の春は
煙のやうに、野羊のやうに、パルプのやうに、とんで行つて、
もう今頃は、どこか遠い別の世界で花咲いてゐるであらうか
耳を澄ますとげんげの色のやうにはぢらひながら遠くに聞こえる

あれは、十五の春の遠い音信なのだらうか
滲むやうに、日が暮れても空のどこかに/あの日の昼のまゝに
あの時が、あの時の物音が経過しつつあるやうに思はれる

それが何処か?――とにかく僕に其処へゆけたらなあ……
心一杯に懺悔して/恕(ゆる)されたといふ気持の中に、再び生きて、
僕は努力家にならうと思ふんだ――

 鳳高等学校第81期の皆さん。胸を張り、笑顔で前を向いていきましょう。さあ、この瞬間から【とことん】ベストです。鳳高校に入学した皆さんが、人生を振り返った時、「私の原点は鳳高校だった」と言えるような高校生活を過ごしてください。私たちはその頑張りを全力で応援します。
令和8年4月8日 大阪府立鳳高等学校  校長 片山 造 

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